そして翌日。
いよいよアルペンルートです。
朝は6時半起床。
7時過ぎに朝食を取り、少しだけのんびりした後、荷物を纏めていよいよアルペンルートへ移動開始です。
こういう旅行の時、普段は、カメラバッグと着替えとかを持ってくるバッグは分けていて、観光中はロッカー等に着替え等のバッグを預けてしまうのですが、今回は富山に戻ることなくこのまま帰宅してしまうためすべての荷物を持ち運ぶ必要があります。
また、事前調査してて、アルペンルートの大半はこの時期無茶苦茶寒い事が分かっていました(雪が壁の状態で残っているのです。このGWに連日25度前後の気温を記録していた都内から見たら、20度以上低い、本当の真冬の装備が必要な訳です)。
ですので、最低でもダウンジャケットは必要だろう、と。
また、富山や長野も少し肌寒い可能性があるので、春物の上着も一枚持って行きたい。
これを1つの荷物で運ぶのは結構大変なんですね。
一応普段使っているデイバックはそこそこ容量があるので、実は着替え類はそこそこ入ります。
軽いダウンを小さくまとめて、上着もコンパクトにして詰め込むと、何とか下着類と共に納まりました。
ただ、カメラバッグを持って行く事はかなり邪魔だと思ってたので、出来る限り一つのデイバックに纏めたい、と思い、一眼レフカメラは「カメラップ」と言うカメラを包めるクッションつき風呂敷みたいなのに包んでデイバックに入れて行きました。
まーアルペンルート移動中はカメラはデイバックから出して使うので問題ないでしょう、と。
それと、小物が入るようにとデイバックの脇にポーチをぶら下げて見たりしました(カメラの備品用に買ったポーチ)。
あーそうそう。アルペンルートはチケット一枚で通り抜けが出来る片道共通の物を買ったので、途中でなくしたら良くないと言うのと、乗り物を乗り換える度にチケットを財布やカバンから出し入れするのは面倒と思って、自動車のレースを見に行く時用に買った「首からぶら下げるパスケース」を持って行きました。これ、個人的に大活躍と言うか持っててよかったと言う一品かな。
と言う訳で、8時半ごろにホテルを出て地鉄富山駅の窓口で特急の指定席を購入。
前日に、30分前でも多分余裕って言われてましたけど、3席しか余ってませんでした(いやいや、余裕って話だったのでは(汗
それと、駅では地元のテレビ局らしい人達がカメラとマイク構えて客の撮影してました。
実は私も窓口で切符買う所を撮られてます(汗
切符購入後、現地が混雑してて昼ごはんが食べられなかった時のために、コンビニでおにぎりを2つ調達。鮭とたらこは自分の鉄板でした。
あと飲み物として水とお茶を1つずつ。
で、9時前に富山を出る特急に乗車し、立山に向けて出発!
そう言えばテレビの取材スタッフは車内でも取材してました。
お客さんに、今回の目的とか新幹線使ったか、とか聞いてました。(私はインタビューされなかったけど)
天候はあいにく曇りで、立山連峰は雲に霞んで見えません。残念だなぁと思いながら立山に到着。
と言う事で、web予約窓口で無事にチケットを受け取り、10:20発のケーブルカーで美女平へ。
立山の駅が標高450メートルぐらいですが、そこから一気に500メートルぐらい上がるみたいです。
美女平までのケーブルカーは予約していた時刻の物ですから、そんなに問題は無いのですが、ここから先は順番待ちが発生します。
ですのでまず真っ先に、ここから室堂に移動するバスの乗り場を探しました。
最低30分以上は待つだろうなぁと思っていたので暇つぶしの用意もしていたのですが、これが驚くことにかなりスムーズ。
ぶっちゃけ15分ぐらいの待ちでバスに乗れてしまいました。
ちょうど並んだ時、前のバスが行くタイミングだったようで、実は私は次のバス待ち列の先頭でした(汗
思ったより空いてるなぁ。でもここだけ運が良かっただけなんだろうなぁ。と。
バスに乗って山をどんどん登って行くと、雪がどんどん深くなっていきます。
と言うかまぁ美女平の時点で雪が残っていましたけどね。
で、弥陀ヶ原辺りではいわゆる雪の壁も見えてきます。
雪が深くないとはいえ、高さ3メートルぐらいはある壁がところどころで見えるようになって来ます。
視界が開けている個所と、雪の壁になっている個所が次々現れ、雪の壁の比率も高さもどんどん高くなっていきます。
そして最終的に室堂の手前800メートルぐらいからは、雪の大谷と言われる有名な雪壁を通過して室堂に辿り着く感じでした。
この雪壁は、室堂から美女平方向に多分500メートルぐらいまでは、片側の車線を潰してロープを張り、その中を人が歩けるようになってるんですね。
室堂でバスを降りて、この雪の大谷を散策できるのですが、実際この13メートルの雪の壁を見ると、圧倒されるものがあります。
室堂から400メートル進んだ地点が最高に雪が積もっている位置で、この日で13メートルあったみたいです。
こういう光景は、中々見ることが出来ないもので、去年知床の大自然を堪能した時も思ったのですが、日本てまだまだ見たことのない景色があるんだなぁって。
正直、また来たいです。
で、まぁ滞在1時間ぐらいで、次の行程に進まないと、と言う事で、室堂の駅に戻ります。
ここからはトロリーバスと呼ばれる架線から電気を取って走るバス(厳密に言うと無軌条電車と言う鉄道の仲間らしいです)で、音はモノレールみたいでした。
モーター音とゴムタイヤですから、まぁそういう感じでしょうね。
あと、モーターだけに加速が良く感じました。
すれ違いが出来るように狭いトンネルの1カ所だけ広くなってる場所があるんですね。
室堂から大観峰まで全工程がトンネルで出来ていて、基本的には1車線しかない、いわゆる単線です。
つまり、普通のバスみたいに数分おきにバンバン走る、と言うのは難しく、トンネルの途中に一か所すれ違いが出来る2車線ある場所ですれ違う為、バス停と言うか駅から出発するトロリーバスは、4~5台まとめてバス停に止まってて、いっぺんに隊列をなして走り出していました(連結されてませんがまさに電車です)。
で、このトロリーバス。待ち時間が30分以上を想定していたのですが、ここでも想定をはるかに下回る「次のバスに乗車」が出来てしまいました。
なんかことごとく運がいいのか、それともこの日が空いていたのか、それは不明です。
ただまぁ人が多いとはいえ、結構頻繁に記念撮影してる人達が沢山いても邪魔にならないぐらいの空間はありました。
と言うか、室堂もそうですが立山駅以降に感じていた、外国人、特に中国系の外国人が無茶苦茶多い、と言うのがありました。
会話している声が大きいので中国語であることは分かるんですが(一部、ロシア人とかアラブ系の人とかもいましたが、韓国、そして圧倒的に中国が多い気がしました)。
で、彼らはまぁそういう意味では遠慮なく記念撮影しまくってるので、日本人のマナーの良さが良くわかると言うか(いや、でもまぁ中国人の肩を持つ気は無いけどこの日に関して言えばそれでも邪魔って程に邪魔な感じではなかったですね)。
トロリーバスで10分ぐらいですかね。破砕帯と呼ばれる場所はトンネルの灯りの色が変わってるんですね。
到着したのは大観峰。標高で言うと室堂よりちょっと低い位置ですが、大観峰はほぼ崖の上(急な斜面の上)みたいなところにあるせいで見晴らしは凄くいい感じ。
ですが、実は私は高所恐怖症。
正直ちょっと足がすくみました。
下の方にはいよいよ黒部湖の湖面も見えていました。
そして眼下には建物からまっすぐに伸びる2本のロープが、山のふもとの方に向かって伸びています。
そう。ロープウェイです。
柱が一か所もないロープウエイとしては日本最長の距離だそうで、見てるだけで怖い(汗
ですが、アルペンルートを進むにはここを超えるしかないのです。
滞在30分ぐらいですかね。
覚悟を決めてロープウェイに並びます。
こちらも、相変わらずスムーズで、次の便で乗れるとの事。一応臨時便と言う扱いなので、人はそれなりに多いようですが、臨時便1回で乗り切れるぐらいの人って事です。
ロープウェイに乗り込むと、私の順番的にかなり先頭近くだったので、必然的に先頭付近に。。。
外が丸見えです。。。
ここから見ているだけで怖い。。。
実際動き出すとその怖さは倍増します。ぐぐっと最初にゆっくり動きだし、駅舎を出て行くぐらいまではすごくゆっくり。そこから少し間があって更にぐぐぐっと引っ張られるように力がかかると、ゴンドラはフラッと揺れて一瞬クンと下に下がってロープのテンションがかかってバランスを取った感じ。
この最後にクンと一瞬下がる動作が無茶苦茶怖かった。ふわっと力が抜ける感じと言うか。
恐怖感としては、箱根の大涌谷にあるロープウェイ並みです。
ですがそこから先は安定していました。
風も強くなかったせいか揺れも殆ど感じず、淡々と対面の黒部平に近づいて行く時の安心感は半端な物ではありませんね。
あと、少し安心したせいもあって周りを見るゆとりも出てきたのですが、その時、斜面をスキーとかスノボで移動してる人たちがいました。
ここはそういう遊びも出来るんですねぇ。
やがて無事にロープウェイは黒部平へ。
大観峰から500メートルぐらい下がるので、景色としては周囲を山に囲まれている感じですかね。
ここでも30分程周囲を散策しつつ、ここからはケーブルカーで黒部湖へ。
待ち時間はやはり10分程度。次に来た便に乗車できました。
もはや、少なくともこの日に乗り物で待つ事はなさそうだ、と言う感じがしていましたね。
ケーブルカーは全線がトンネル内と言う珍しい感じでしたが、そのせいで怖さはあんまりなくてよかった。
そして無事に黒部湖に到着。
駅からはトンネルを通って表に出るのですが、表に出たらそこは想像していた以上に素晴らしいビュー。
黒部ダムの端っこに出るのでした。
トンネルから出た時には、ダムの湖面側が見えるので、高さの恐怖もありませんでしたしね。
それよりもダムの大きさに圧倒される感じでした。
ただ、ダムの堤防を反対側に向かって歩く中、ダムの下流側を少しだけ覗いてみた訳です。。。。。
死ねますね。。。恐怖と言うか足がすくむと言うか。。。。ホントに生きた心地がしませんでした。
この眺めを味わったあとは、出来るだけ湖面側に近い位置を歩いて対岸に渡りました。
が、ぶっちゃけ湖面側歩いてても、もしもここが決壊したら・・・を考えたらもう怖くて怖くて。。。
とりあえずどうにか渡りきってほっと一安心。
到着した側にあるレストハウスに入って遅めのランチを取ってみました。
そうそう。レストハウス入り口にあった「ハサイダー」・・・破砕帯を通ってくるから「破砕だ-」・・・・えーーっ・・・
ランチは黒部ダムカレー。カツカレーにしてみました。あと黄金のお茶も。
そうそう。外から見た時、このレストハウスの上の方に展望台があると知ります。
ですが、外から見る限り、展望台に行くには、崖っぷちみたいな所に作られた階段を上って行くんです。こんな場所登れるかと思って諦めました。
ただ、まぁレストハウスのある建物には黒部ダムのちょっとした展示とビデオ上映があったので、それを見たりして過ごしていました。
ダムを作る事そのものにも増して、大町トンネルと呼ばれるトンネルを掘る時に遭遇した大破砕帯と呼ばれる場所をトンネルで貫く苦労話を拝見していました。
そう言えば大町トンネルってこの後通るトンネルだよなぁ、と。
その後、下山しようと駅に向かう途中、なんと展望台への内階段がありました。
220段。頑張って登りました。

と言うわけで、いよいよ下山モード。
黒部ダム駅から関電トロリーバスに乗って扇沢を目指します。
こちらも待ち時間は10分。次に来るバスの集団に無事に乗車出来ました。
トンネル走行中に、トンネルの大破砕帯を通過し、そこはやはりライトの色が変わっていたり、看板が出ていました。結構広範囲が大破砕帯なんですね。
ここを先人達が知恵と勇気で掘削してこのトンネルがあると思うと、ちょっと感動しながら通過していました。
無事に扇沢に着いて、バスに乗ってる人数が結構多かったので、信濃大町行きの路線バスも混むだろう、と覚悟しつつバスのチケット売り場へ(アルペンルートとしての行程は立山からこの扇沢までなので、ここからは路線バスになります)。
すると、、、あれ?案外空いてる。
見渡すと・・・答えが分かりました。
今回異様に多いと思っていた外国人(主に中国人)は、殆どがツアー客だったみたいで、日本人も結構な人がツアー客。完全な個人客の方がむしろ少なめだったわけです。
ルート中の各駅も実は団体と個人の列が別で、団体は結構多いとは思っていたのですが、扇沢で次々にツアーバスに乗車して走り去っていく大量の客を見て、あーなるほど、と実感したわけです。
そして、大量のバスが走り去った後残ったのは、バス1台の3割も座席が埋まらないぐらいの人数でした。
で、私が扇沢に着いたのは16時20分ぐらいだったのですが、繁盛記に走る臨時バスの16時30分というのが無い・・・・次は17時だと言うのです。
うーむ。このタイミングだと、ダムからのトロリーバスも30分遅れても大丈夫だったなぁ・・・と。
ちなみに、最初に計画していたスケジュールだと、その30分遅れても大丈夫、と言っているトロリーバスに乗る予定でしたので、それに乗っても特にロスは無かったんです。
扇沢でバスを待つぐらいなら、ダムで待ってたほうが良かったなぁ・・って。
まぁそう言いつつも無事にバスに乗車し、30分かからないぐらいで信濃大町へ。
ここからは18時過ぎの電車に乗って松本に出ます。松本からは新宿行きのスーパーあずさが20時丁度発なので、1時間ぐらいありますから夕飯も食べられそうですね。
無事に松本に着いたわけですが、電車の中で事前に調べていた「からあげセンター」というお店に行ったところ、混んでて1時間では入れるかどうか分からない・・・・
続いて調べておいた近くの蕎麦屋さんにも行ってみたのですがこちらは日曜定休・・・・困った・・・夕飯どうしよう・・・・
と駅の横にあった適当な蕎麦屋さんに入って見る事に。
こちら、適当に入った割に、美味かったです。
穴子天ぷらざるそばですが、蕎麦も美味しかったですし、穴子もデカかった。
時間が無かったので試せませんでしたが、つまみもあるし日本酒も豊富だったので、もうちょっと時間があったら、じっくり味わってみたかったなぁ。
と言うわけで、電車の時間がありますから19時50分ぐらいに店を出て、駅に。
帰りのあずさに無事に乗車。定刻で新宿に向けて出発しました。
が、、、都内の中央線が遅延しているらしく、、、、徐々に遅れ始めてます。実は新宿で湘南新宿ラインに接続する予定だったのですが、その時間が7分。
甲府を出た時点で5分遅延。さーてこのままだと確実に間に合わないですよね。。。
一応情報では、湘南新宿ラインも遅延しているらしいと言う事なので、中央線の遅延を上回っていて欲しいなぁ・・・・と。
新宿には7分遅延で到着しましたので、本来なら乗り換え出来ません。
湘南新宿ラインのホームに行った所、実にラッキー?な事にこちらは10分遅延らしく、結果的に余裕で乗り継いで、日付が変わった頃に無事に帰宅しました。
と言うわけで割と弾丸ツアーでしたけど、アルペンルート、良いですね。実にいい。こんなにいいとは思っていませんでした。
出来れば今度はもうちょっと時間に余裕を持って行きたいなぁ。あと、雪では無くもうちょい暖かい気候の頃合いにも行ってみたいなぁ。
と言う感じですかね~。



























































































































